「俺たちの箱根駅伝 上」あらすじ
著者:池井戸潤
Audible評価:696件 ☆4.9/5
Amazon評価:552件 ☆4.6/5
古豪・明誠学院大学陸上競技部は2年越しの悲願、箱根駅伝本選への出場を目指す。
卒業を控える4年生の主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンス。
故障を克服し、隼人は仲間とともに予選会に挑むが、自身の不調が一因となり明誠学院は本選出場を逃す。
失意のメンバーに監督の諸矢が告げたのは
・諸矢の監督辞任
・甲斐という監督経験の無い男が後任となること
・隼人が関東学生連合チームに参加する
と言うことだった。
明誠学院のランナーとして走っていた頃の甲斐の成績は優秀だったが、その後は陸上競技を退き企業勤めをしていた。
そのことにメンバーは本当に指導力があるのかと懐疑的になる。
そして、予選敗退の一因となった隼人が学生連合チームに加入することに反発する者も居て、隼人は部内でいたたまれない気持ちになっていた。
学生連合チームの監督には甲斐が就任し、隼人はキャプテンとなりチームは始動したが、各大学からの寄せ集めである連合チームは決して一枚岩ではなかった。
学生連合チームは記録が残らないのだから頑張っても意味はない、と投げやりなチームメイトも居て意見がぶつかり合う。
一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局では、放送に向けて準備が進められていた。
プロデューサーの徳重は、上層部からの圧力や、エースアナの離脱、中継地点の確保など次々と舞い込む難題に頭を悩ませていた。
果たして、ばらばらの学生連合チームは一つになるのか、無事に箱根駅伝は放送されるのか。
「俺たちの箱根駅伝 上」はオーディブルで聴くことができます。
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私は家事の最中、散歩中に読了しました!
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感想
池井戸さんの作品と言うだけで期待値が上がりますが、やっぱり裏切りません!
丁寧な情景描写で、頭の中に勝手に映像が浮かんできます。
隼人の内面の葛藤や、明誠学院メンバーのやるせない気持ちが痛いほど伝わってきます。
また、新監督の甲斐には様々な逆風が押し寄せますが、それをものともしない落ち着いた感じと思慮深さがうかがえて、安心できるキャラクターですね。
連合チームメンバーの人となりも少しづつ紹介されています。
反発するメンバーにもそうなった土台があり、事情を知ると切なくなります。
登場人物は多いですが、一人一人キャラクターの紹介が丁寧なので覚えることができました。
下巻ではいよいよ箱根駅伝が始まるので楽しみです!
ちなみに私はまったく箱根駅伝に興味のなかったんですが、次の箱根駅伝は絶対観ようと決めました!
選手一人一人にドラマがあるんだなと思うと興味がわいてきますね。