「さよならごはんを今夜も君と」あらすじ
著者: 汐見 夏衛
Audible評価:190件 ☆4.5/5
小春は家でも学校でも塾でも勉強漬けの毎日を送っている。
食欲は無いけど、糖分を摂るために食べる。
そんな生活が半年続いたある日、小春の心は限界を迎えてしまった。
塾に行く途中で足が止まった小春は、呼ばれるように「お夜食処あさひ」に入る。
店主の朝日に穏やかに迎えられ、猫まんまのおにぎりとお味噌汁を食べた小春の目からは自然と涙が出て来た。
この世で一番あったかい料理を食べた小春はお店でバイトすること決意する!
「お夜食処あさひ」には小春の他にも、悲しみや絶望を抱えたお客様が来店する。
ダイエットをして可愛くなりたいのに、たくさん料理を作る母親と喧嘩をした中学生の若葉。
オーガニック料理しか食べさせてもらえず、市販のお菓子が食べたくて仕方ない凌真。
愛犬を失い悲しみに打ちひしがれる大学生。
「お夜食処あさひ」に呼ばれた彼らに、朝日と一緒に接するうちに、小春は家族と向き合う勇気を溜めていく。
「さよならごはんを今夜も君と」はオーディブルで聴くことができます。
運動中、家事の最中、移動中に手を使わずに読書ができます。
私は家事の最中、散歩中に読了しました!
読書の時間を作らなくていいのでオーディブルはおすすめです!
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感想
小春が身を削って頑張る描写には苦しい気持ちになりましたが、ご飯を食べてお店で働く決心をした時の「ここで働かせてください!」で一気に作品が好きになりました。
悩みを抱えた子供たちが呼ばれるようにやってくるお店。
店主の朝日は子どもたちの悩みを決して否定せず、優しい言葉と料理で寄り添います。
物語もナレーションも落ち着いた雰囲気で、優しい気持ちになれる作品でした。
悩みを抱える子供たちの気持ちもわかるし、子どもを心配する親の気持ちもわかる。
家族だからってすべてを理解しあえるわけではないし、言葉にしないと思いは伝わらない。
子を持つ親として気持ちを改める機会になりました。
気になった方はぜひ読んでみてください!