「正義の申し子」あらすじ
著者：染井 為人
Audible評価：943件 ☆4.7/5
Amazon評価：619件 ☆4.2/5
高校を卒業してから1年半、佐藤純は引きこもり生活を送っている。
ただし、職業「YouTuber」として。
純はタイガーマスクを被り「ジョン」という名前で活動しており、その日も悪徳業者を成敗するために電話をかけた。
電話に出た男は森口と名乗りジョンにお金を払わせようとするが、ジョンは支払うフリをして森口をおちょくっていた。
短気な森口は遊ばれていることに気づき怒声を上げるが、その反応にジョンもネットを見た視聴者も大盛り上がり。
YouTubeで爆発的な視聴数を稼いだ純は味を占め、森口との直接対決を画策するようになる。
一方の森口こと栗山鉄平は、自分を拾ってくれた暴走族時代の先輩で現会社の社長に恩義を感じ、詐欺商売ではあるが真面目に働いていた。
そこにかかってきたジョンのいたずら電話に憤っていた。
さらに追い打ちのように、ネグレクト気味に育てられた母親に久しぶりに会いに行けばお金の無心をされ、同棲していた彼女を社長に寝取られてしまう。
やけになった鉄平は生まれ育った大阪を出て、東京に居るはずのジョンを探し出すことを決意して上京する。
ジョンを探すうちに、純の妹の友達である女子高生の萌花と知り合う。
たった数十分話しただけの鉄平に対して萌花は淡い恋心を抱き、好意を示す萌花に鉄平も少し嬉しく思っていた。
そんな中、いよいよジョンと鉄平の直接対決が実現する。
二人の因縁の対決に、社長のお金を持ち逃げした後輩や、それを追う社長、さらに萌花と純の妹を襲おうとする医大生など、それぞれの思惑が絡み息もつかせぬ展開に。
二人の対決はどのような結末を迎えるのか。
「正義の申し子」はオーディブルで聴くことができます。
運動中、家事の最中、移動中に手を使わずに読書ができます。
私は家事の最中、散歩中に読了しました！
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感想
※ネタバレ含みます。
二人が直接対決を果たした後、ジェットコースターのように話が進みます。
気になってしょうがないので料理中、移動中、寝る前と没頭して聴いてしまいました。
読み始めの時は、引きこもりで素顔の時はおどおどしている気弱な性格のくせに、家族に対しては暴力的にふるまう純に嫌悪していました。
鉄平に対しても、詐欺行為や暴力に対して抵抗がない人物ですし、途中で読むのやめようかなとも思ったり。
でも萌花と出会った頃から、鉄平の人情味のある人柄や、方向性を間違えてはいるけど真面目な性格などだんだん印象が変わってきて面白くなってきます。
一方の純も途中までクズだなと思っていたんですが、鉄平と後輩が社長に拉致されたあたりから変わり始めます。
本来は悪を成敗するヒーローになりたかった純が行動することで、鉄平のピンチを救うことに！
途中で萌花と友達が下劣な医大生に襲われそうになりはらはらしましすが、「まさかここでそのアイテムが大活躍するとは！」と驚きつつ、ここからはクズ二人が活躍する展開に！
二人の主人公の心境の変化と、関係性にも変化が現れ、終盤は夢中になって聴いていました！
最後はすっきりとした気分で終われます。
気になった方はぜひ読んでみてください。
